後立山(長野) 布引山(2683m)、鹿島槍ヶ岳南峰(2889.2m)、鹿島槍ヶ岳北峰(2842m) 2021年7月22日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 0:14 大谷原−−1:09 西俣出会−−2:31 高千穂平(標識)−−3:22 県境稜線−−3:37 冷池山荘−−3:43 テント場−−4:21 布引山−−4:56 鹿島槍ヶ岳南峰 4:59−−5:16 鹿島槍ヶ岳北峰 5:19−−5:52 鹿島槍ヶ岳南峰 8:39−−9:11 布引山−−9:51 テント場−−9:57 冷池山荘−−10:12 赤岩尾根入口−−10:46 高千穂平(標識)−−11:30 西俣出会(水浴び) 11:37−−12:17 大谷原

場所長野県大町市/富山県中新川郡立山町
年月日2021年7月22日 日帰り
天候晴後霧(下界は晴)
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場大谷原に駐車場あり。今年は橋を渡った対岸の駐車場も利用可能だがそれを知らない登山者が多い
登山道の有無あり
籔の有無藪と言うほどではないが、西俣出合付近では体に触れる草がはみ出した場所あり。登山道の整備は完璧ではない
危険個所の有無無し
山頂の展望晴れれば大展望
GPSトラックログ
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コメント東京オリンピック開催に伴う4連休初日は久しぶりに鹿島槍日帰りに決定。近年は真夏に乗ったことは無かったが高山植物は花盛りで楽しめた。午前の早い時間帯までガスが上がって来ず雲海も薄くて先週同様に奥日光まで見える大展望を楽しめた




ゲート 西俣出合で堰堤を潜って対岸へ
高千穂平 白樺平
赤岩尾根分岐 冷池山荘
テント場。10張くらいあった 森林限界突破。まだ暗くライトが必要
布引山 まだ残雪があった
最後の登り 山頂到着前に日の出を迎えた
日の出直前の東の空には尾瀬、奥日光の山々が見られた
県境稜線に朝日が当たる 鹿島槍ヶ岳南峰山頂
時間も体力もあるのでそのまま北峰に向かう 南峰を振り返る
こちらは北峰 南峰〜北峰鞍部の残雪
縦走路と分かれて北峰に向かう 鹿島槍ヶ岳北峰山頂。先客が一人いた
鹿島槍ヶ岳北峰から見た南〜西〜北の展望(クリックで拡大)
鹿島槍ヶ岳北峰から見た後立山北部、頚城山脈
鹿島槍ヶ岳北峰から見た志賀高原の山々、浅間山
鹿島槍ヶ岳北峰から見た八ヶ岳、富士山、南アルプス
鹿島槍ヶ岳北峰から見た南峰 ツガザクラ
ハクサンイチゲ ミヤマダイコンソウ
イワツメクサ ミヤマキンバイ
イワベンケイ たぶん開花し始めのシコタンソウ
タカネヤハズハハコ。白い花の個体もあった
白いコケモモの花 花はイワツメクサだが葉が全く異なる
ピンクのコケモモの花
ミヤマクワガタ イワウメ
葉っぱからしてタカネシオガマ イワオウギ
岩場の登り返し。秋に凍ると厄介な場所 イワヒゲ。初めて見た
シコタンソウ。初めて見た 鹿島槍ヶ岳南峰に戻る
鹿島槍ヶ岳南峰から見た360度パノラマ展望写真(クリックで拡大)
鹿島槍ヶ岳南峰から見た穂高連峰、槍ヶ岳
鹿島槍ヶ岳南峰から見た常念山脈
鹿島槍ヶ岳南峰から見た八ヶ岳、南アルプス
下山前の南峰山頂 下り始め。まだまだ乗ってくる人が多い
クモマスミレ
タカネツメクサ チシマギキョウ
ヨツバシオガマ 布引山へと続く尾根
ハクサンフウロ。この稜線には少ない テガタチドリ。一部に群生していた
たぶんムカゴトラノオ。私にはイブキトラノオと区別がつかない 布引山。安曇野側からガスが上がり始めた
登山道から離れた雷鳥。自分でもよく発見できたと思う ヤマハハコ
ハクサンボウフウだと思う。森林限界ではかなり小さい ゴゼンタチバナ。赤岩尾根〜ハイマツ帯まで広く見られた
キヌガサソウ ベニバナイチゴ
ショウジョウバカマ ヒメイチゲ。この一輪しか見当たらなかった
アオノツガザクラ。群落あり コイワカガミ
ピンボケだがミツバオウレン ミヤマキンポウゲ。群落を形成
久しぶりに見たシナノキンバイ。やっぱりでかい花で目立つ コバイケイソウ
チングルマ 緑色のゴゼンタチバナ
キバナノコマノツメ。クモマスミレより葉が薄い ノウゴウイチゴ
? シナンキンバイっぽいが花の形状が明らかに異なる アカモノ
テント場。さすがに数はまだ少ない ツマトリソウ
マイヅルソウ エゾシオガマ。冷池山荘前に多く見られる
ハクサンボウフウ 冷池山荘。登山者が多く休憩中
オトギリソウ ? 草ではなく木
クロマメノキ 安曇野側から次々とガスが上がってくる
タカネバラ タカネバラは狭い範囲に点在していた
赤岩尾根分岐 小屋にガスがかかる
キバナシャクナゲだと思う チダケサシの仲間と思われる。ユキノシタ科だろう
上部のガレ場のトラバース ヨツバシオガマ
ツガザクラ ミヤマダイモンジソウ
ウサギギク 下部ガレ場のトラバース。残雪皆無
オトギリソウ シロバナニガナ。赤岩尾根では多数みられた
ミヤマアキノキリンソウ。まだ咲き始めで蕾がほとんど ミヤマママコナ。赤岩尾根上部に多数あり
ニガナ シモツケ。まだ蕾が大半
ハクサンオミナエシ。標高が低い箇所では咲いていた ニガイチゴ
高千穂平
ヨツバヒヨドリらしい ? ユキノシタ科なのは確実だろう
ウツボグサ ? 草ではなく木
キオン。秋に咲く花だと思っていたが夏にも咲くらしい 赤岩尾根入口のガクアジサイ
堰堤を通過。中は涼しくて快適! 堰堤を出ると草がはみ出る。整備の手が入っていないようだ
林道終点で荷物を置いて沢に下って水浴び 稜線はガスの中
祝日だがゲートは開いてチェーンがかかっていた 駐車場到着


・今週末は東京オリンピック開催に伴う臨時4連休。基本的に好天が続く天気予報でどこも混雑しそうな気配。私の場合、アルプス級の山ではどこに行っても未踏は無いのでいつものように近場で済ませることに。地元民がテント場を減らすのは良くないとの判断もある。考えた末に初日は鹿島槍とした。

・相変わらず赤岩尾根コースは人気が無く、金曜夜の駐車場には2台しか車が無い。私が下山した時でも10台程度で満車には程遠かった。ゲートに近い川の対岸の駐車場に車を入れて寝た。

・午前零時前に起床して飯を食って出発。空には星が見えていて天気は問題なし。思ったよりは気温は高くなく、半袖半ズボンでほとんど汗をかかずに済んだ。西俣出合で沢に下って300ccほど給水。堰堤付近の登山道は草がはみ出していて、赤岩尾根コースはあまり手入れされていないようだ。樹林帯に入れば草は無いので問題ないが。

・赤岩尾根は傾斜がきつい分だけ効率的に高度を稼げる。周囲に登山者のライトは皆無で樹林の隙間からは大町市街の明かりが見えた。頭上は満天の星空が広がるがずっと樹林帯が続くので星が見える場所は少ない。

・高千穂平の標識の文字は劣化してほぼ読めなくなっていた。高千穂平を通過すると傾斜が緩んで樹林が開ける。鹿島槍の稜線には登山者のライトの光が見えた。ガレ場のトラバースに残雪が無いか少し心配だったが、さすがに7月下旬では全く雪は残っておらず安心して通過できた。

・県境稜線に出るがまだ真っ暗で立山、剱岳はシルエットが見えていた。風は弱く体を動かしている分には防寒装備は不要だった。

・まだ3時半で冷池山荘の窓には明かりは無かったが、一部の登山者はライトを点灯して外に出ていた。ただし鹿島槍に向かうのではなく小屋前で星空や夜景を楽しむためのような軽装だった。この時刻ではまだ真っ暗であった。

・テント場は10張前後あって予想より数は多い。こちらは朝食準備の真っ最中が多かった。

・稜線東側のお花畑を歩いていると、既に鹿島槍北峰に取り付いているライトの光を発見。かなり早い出発だっただろう。私より数100m先もライトの光があるが、私より前にはその2名の光だけ。振り返ると種池山荘を今朝出発したと思われる登山者の光が爺ヶ岳付近にいくつか見られた。

・森林限界を超えてハイマツの道をジグザグに登って布引山へ上がると先行していた光の主が休憩中。時刻は4時20分であり鹿島槍山頂で日の出を迎えるのは無理そうだが、日の出からそれほど遅れずに山頂に到着できそうだ。休憩していた女性はここで日の出を見るとのこと。東の空の低い位置は霞んで志賀高原の山々もほとんどが見えず、見えているのは横手山と岩菅山だけだったが、その奥にいくつかのピークが。形状と位置関係から燧ヶ岳、至仏山、日光白根ではと予想したが、帰宅後にカシミールで確認したら正解だった。先週に続いて奥日光の山まで見えるとはラッキーだ。

・予想通り鹿島槍南峰への登りの途中で雲海から日の出。それでも山頂到着時はまだ日は低い位置にあった。山頂には単独の男性が一人だけ。夏山真っ盛りにしては人が少ない。天気も展望も申し分なし。安曇野盆地には霞がかかっているが雲海はほとんどかかっていなかった。

・まだ時間も体力もあるのでこのまま鹿島槍北峰に向かう。その前に防寒装備装着。山頂ではやや風があり寒いくらいであった。温度計を見なかったがおそらく+10℃前後だっただろう。岩場を急激に高度を下げて鞍部へ。南側にはまだ残雪が大量にあった。縦走路を離れて北峰山頂に到着すると男性が三脚を構えて北側を狙っていた。南峰ではなく北峰で腰を据えて写真撮影するとは珍しい存在だ。私は周囲の写真を撮影して南峰に戻ることにする。

・北峰〜南峰間の吊尾根では多数の高山植物が見られた。いつもの常念岳や爺ヶ岳では見られない花が多数あり。白馬岳と比較すれば数も種類も劣るが、常念岳や爺ヶ岳とは比較にならないくらい多かった。私の知らない種類の花がいくつかあり、帰宅後に調べても分からないものも。帰りは花の写真を探して撮影しながらで時間がかかった。

・南峰に戻ると布引山にいた女性もこちらに登ってきていた。前日のに赤岩尾根から登って幕営したそうで、私と同様に山頂に長時間滞在する珍しい行動パターンの人であった。伊勢崎在住とのことで長野は比較的近くて来やすい場所だろう。長話してしまった。

・ここは百名山なので人気の山だが、さすがに常念岳よりは時間がかかるので土曜朝では混雑するほどではなく、ポツポツと登山者が登ってくる程度であった。キレット方面へ縦走に向かう登山者も少なからずいた。

・安曇野側の雲海が無いのでガスが上がってくる気配はなく今日は長時間展望が楽しめそうだったが、天気予報ではお昼過ぎから雷雨となっているので、後ろ髪を引かれる思いで下山を開始。その直後から安曇野側から徐々に雲が上がってくるようになったのでちょうどいいタイミングだった。

・帰りは花の写真撮影をしながらだったのでいつもよりかなり時間がかかったが、種類も数も多く楽しめた。考えてみたら鹿島槍へ登るのは例年では秋で高山植物が終わってからだったので、花が真っ盛りの時期に登ったことは大昔だけだったようだ。数年前なら花に興味が無くこの風景を見ても大して感動しなかったと思うが、花の知識を蓄えてから登るとここは天国だ。常念岳、爺ヶ岳では見られない花がたくさんあった。

・下山時に雷鳥を発見。少し登山道から離れていて、さらに登山道から離れる方向に歩いて行ってしまったので短時間しか姿を拝めなかったが、この好天で姿を見せてくれたのでラッキーと言えるだろう。

・テント場のテントは数がかなり減っていた。今日の入山者が到着するのはもう少し後だろう。4連休初日なのでテント場が大盛況になるのは確実。ただし今年もコロナの影響で週末はテント場でも要予約なので過度の密集にはならないだろう。その分、予約できずにテント泊を諦めた登山者も多いだろうけど。早朝と違って小屋前は登山者で賑わっていた。

・鞍部から登り返して赤岩尾根。振り返ると小屋もガスに飲み込まれていた。しかしガスが上がってくるのは安曇野側だけで富山側は晴れ渡ったまま。下るのがもったいないと思えるほど。

・赤岩尾根に入ると登山者の数は激減。それでも登ってくる人数人とすれ違った。ガスが上がりだしたと言ってもずっとガスがかかりっぱなしではなく、日差しが出ると暑い! これで登りだと汗だくだろう。下りの私でも汗だくで濡れタオルで汗を頻繁に拭って扇はフル活躍。気温は+20℃くらいなので体を休めている分には快適なのだが、体を動かすには暑すぎる。

・高千穂平を通過すると登りの登山者の姿はなくなり、大汗をかきながら淡々と下っていく。西俣出合で対岸に抜けて林道終点で沢に下って水浴び。大汗をかいた後なので超気持ちよかった。稜線は雲に覆われて見えなくなっているが下界は晴れて日差しが暑いこと! 林道歩きは思ったよりも木陰が少なく、せっかく水浴びで汗を洗い流したのにまた汗をかいてしまった。

・まだ工事をやっているようでゲートは開いて代わりにチェーンの車止めがかかって番号鍵で施錠されていた。左岸側の駐車場には4台の車だけでまだ空きがあるほど。柏原新道の駐車場は確実に満車だろうが大きな差。これほど赤岩尾根コースは不人気だ。でもその人の少なさがいいのであった。右岸側の駐車場もまだ空きがあった。

 

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